教員紹介

金子 修 教授

専門・研究テーマ・キーワード
病原原虫学、マラリア、分子細胞生物学、分子進化、集団遺伝
担当課程
博士前期課程専任教員

取得学位・資格

MD, PhD

個人/所属ウェブページ

http://www.tm.nagasaki-u.ac.jp/protozoology/

ResearchGate/LinkedInアカウント

http://www.researchgate.net/profile/Osamu_Kaneko2

他所属

  • 長崎大学熱帯医学研究所原虫学分野
  • 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科新興感染症病態制御学系専攻病原原虫学分野

経歴

1990年大阪市立大学医学部卒業、整形外科研修後、1992~1996年大阪市立大学大学院(マラリア)。1996~1999年米国国立アレルギー感染症研究所留学(Louis Millerラボ)、2000年愛媛大学医学部助手(寄生虫学、鳥居本美ラボ)、2004年同助教授を経て、2007年5月より長崎大学教授。医学部3年生の時に受けた田邉和裄博士のマラリア講義に影響され、マラリア研究の道に入った。詳細はParasitol Int (2014)の回想録参照のこと。

教育活動

熱帯医学・グローバルヘルス研究科

病原原虫学の講義・実習を担当。マラリア、アフリカ・トリパノソーマ症(睡眠病)、アメリカ・トリパノソーマ症(シャーガス病)、リーシュマニア症、腸管原虫感染症の原因となっている病原性原虫について説明する。

他の教育経験

  • 熱帯医学研究所熱帯医学研修課程
    病原原虫学の講義・実習を担当(科目責任者)
  • 教養教育にて「医療現場の安全と安心」
    病原原虫に関する講義を担当
  • 医学部医学科「感染系」
    病原原虫に関する講義と実習を担当
  • 医歯薬学総合研究科新興感染症病態制御学系専攻
    ・熱帯病・新興感染症制御グローバルリーダー育成コースにおいては、寄生虫学特論と論文研究を担当(科目責任者)
    ・上記コース以外では、病原原虫学の演習・実習・論文研究を担当(科目責任者)

研究活動

マラリアは世界の熱帯・亜熱帯地域で流行している重篤な原虫感染性疾患である。私はマラリア原虫の生物としての基礎的な理解がマラリア制御に不可欠であると考え、原虫が寄生適応のために進化させてきた様々な分子機構の解明を中心テーマとし、遺伝子改変技術を駆使した研究を進めている。対象として熱帯熱マラリア原虫に加えて、ネズミマラリア原虫やサルマラリア原虫を用いている。また、タイのマヒドン大学三日熱マラリア研究センターのJetsumon Sattabongkot博士と三日熱マラリア原虫に関する共同研究や、大阪市立大学大学院医学研究科寄生虫学講座の金子明博士との共同研究として、ケニアにおいて採取した熱帯熱マラリア原虫流行地株を用いた集団遺伝学的研究も行っている。ここ数年は、偶蹄類マラリアによる新規マラリアモデル確立に向けた研究も進めている。
kaneko_osamu_document01ネズミマラリア原虫の赤血球侵入。原虫(矢頭)の赤血球侵入は30秒以内で完了し、85秒後には、赤血球内の原虫が赤血球を変形させているのが観察される。
kaneko_osamu_document02蛍光抗体法により、熱帯熱マラリア原虫で発現させた組換えタンパク質(緑)が、マラリア原虫が赤血球内に構築するマウレル裂のタンパク質(赤)と共局在を示すことがわかる。青は原虫の核。

現在の主な研究活動地域

  • タイ
  • ケニア

最近の5つの出版物

  1. Kegawa Y, Asada M, Ishizaki T, Yahata K, Kaneko O. Critical role of Erythrocyte Binding-Like protein of the rodent malaria parasite Plasmodium yoelii to establish an irreversible connection with the erythrocyte during invasion. Parasito Int (in press)
  2. Asare KK, Sakaguchi M, Lucky AB, Asada M, Miyazaki S, Katakai Y, Kawai S, Song C, Murata K, Yahata K, Kaneko O. The Plasmodium knowlesi MAHRP2 ortholog localizes to structures connecting Sinton Mulligan’s clefts in the infected erythrocyte. Parasitol Int 67:481-92. [Abstract]
  3. Kaewthamasorn M, Takeda M, Saiwichai T, Gitaka JN, Tiawsirisup S, Imasato Y, Mossaad E, Sarani A, Kaewlamun W, Channumsin M, Chaiworakul S, Katepongpun W, Teeveerapunya S, Panthong J, Mureithi DK, Bawm S, Htun LL, Win MM, Ismail AA, Ibrahim AM, Suganuma K, Hakimi H, Nakao R, Katakura K, Asada M, Kaneko O. Genetic homogeneity of goat malaria parasites in Asia and Africa suggests their expansion with domestic goat host. Sci Rep 8:5827 [Abstract]
  4. Templeton TJ, Asada M, Jiratanh M, Ishikawa SA, Tiawsirisup S, Sivakumar T, Namangala B, Takeda M, Mohkaew K, Ngamjituea S, Inoue N, Sugimoto C, Inagaki Y, Suzuki Y, Yokoyama N, Kaewthamasorn M, Kaneko O. Ungulate malaria parasites. Sci Rep 6:23230. [Abstract]
  5. Pandey K, Ferreira PE, Ishikawa T, Nagai T, Kaneko O, Yahata K. Ca2+ monitoring in Plasmodium falciparumusing the yellow cameleon-Nano biosensor. Sci Rep 6:23454.[Abstract]

メッセージ

大学学部生時代に途上国に旅行し,感染症が世界的にいまだに大きな問題である事を感じていた時に,寄生虫学の講義で「マラリアは世界的規模で重大な疾患であるにもかかわらず,先進国はあまり関心を持たず,対策も遅れている」と聞いた。その言葉に,熱帯病をするならマラリアだ,と天啓を感じ,それ以来マラリアに取りつかれている。現在は,時々マラリア流行地に行きながらも,熱帯熱マラリア原虫やサルマラリア原虫,ネズミマラリア原虫の赤血球侵入や感染赤血球の改変現象を分子レベルで明らかにし,弱点を見出すべく,遺伝子改変技術を駆使した実験室内での解析を中心に研究をすすめている。

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